私の体調を心配した主人が、実家までの運転を申し出てくれた。主人も明日は東京出勤なのに申し訳ないが、せっかくなので甘える事にした。
高速道路で実家に向かい、途中のサービスエリアで一緒に夕食。その後、実家近くの大きめの駅に向かい、主人だけ新幹線で自宅までとんぼ返り。私はそのまま車を使用し、実家まで10分程度で到着した。
初めてのパターンだったけれど、実にスムーズ。新幹線の日常活用!これはおススメだと思った。(たまたま地の利が良いだけなのだけれど‥)
そんなわけで、水曜日は実家に22時到着後、少し休憩した後すぐに母の入浴介助をした。母の動きが珍しく良くて、介助もスムーズで助かった。トータル90分かかり、24時にようやくお布団に入れた。
しかし、ここで弟が帰宅。26時まで意識合わせをしたが、話題が多すぎて話が尽きない。眠くて辛いが、弟と話せる時間はとても貴重なので色々話せてよかった。弟の息抜きにもなっているから。
さて。
翌日の木曜日は、母の大病院(循環器内科)の通院日。
医師は若いけれど、病気に向き合う姿勢に好感がもてる。1回目の診察のあと、様々検査を行い、検査結果が出揃ったところで2回目の診察。今日は本当に時間がかかって、処方薬まで終わった時点で14時を過ぎた。
そこからファミレスに移動して、母に遅いランチを食べてもらう。食が細くなった母だが、チーズたっぷりのドリアを美味しそうに食べてくれた。
少し安心した。
何をするにも母のケアに時間がとられる。
耳が遠いから何度も説明せねばならないし、その説明も1時間後には既に曖昧になる。行動も鈍いので何をしてもゆっくりしか進まない。こんな風に母のペースで関わっていると、相変わらず父と話す時間はなくなっていく。
お父さん、ごめんなさい。
今回の帰郷を通じて、私は同性のメリットを色々自覚した。
昨日の入浴や今日の尿検査のサポートは、同性でないときっと心が折れてしまうと思う。下のお世話はまだ始まったばかりだけれど、できるだけ貢献したい。こんな時、私は母に「人生の先輩」とお声がけして、母の尊厳を守るようにしている。母は笑って受け止めてくれる。こんなひと時はとても貴重だ。
私もいつかは母のようになる。
母は身を挺して、私に「老い」という授業を教授してくれている。辛くなりそうな場面でも母と笑いながら過ごしていると、ふたりで貴重な時間を紡いでいるのだと、心がじんわりする。
そんな帰郷の記録。