私の中で、バレンタインへの本気度が年々減少している。
珍しいチョコレートや海外からの一流のチョコレートであっても、私の本気度を上げることは困難だ。この時期、今年は2度も東京へ出向いたが購買意欲は掻き立てられなかった。主人は糖質を気にしているし、弟も基本食べないと言う。毎年習慣で贈っていたが、母が(成り代わって?)食べているようだった。
私の周辺にとっては意味のない贈り物なのかもしれない。
しかし、そこは年に一度のバレンタイン。
何年も贈っているのに止めるのも勇気(?)がいる。今年も例にもれず、あれこれ悩みながら購入し、先週の帰郷時に実家の弟と父にプレゼントした。そして、あらためて父に聞いてみた。
私「どうしてチョコレートを贈ると思う?」
父「いい人に贈るんだ」
微妙にズレのある回答だったけれど、内容は合っている。
そう!「いい人に贈る」という事を父は知っていた。何だかとっても幸せな気持ちになった。これだから、やはりチョコレートを贈ることは止められないと思い直した。
今回は父に贈ったチョコレートを、父と弟と私の3人で一緒に食べた。
そのままにしていたら、きっと父は食べずじまいのはず。そこで、お茶や珈琲など好みの飲み物を用意して、ピンク色のトリュフを味わった。弟には日本調の渋いチョコレートを選んだが、父には苺を使った可愛らしいチョコレートにした。ピンクのチョコレートを三人で囲み、思いがけない幸せな時間を過ごすことができた。
本来、こんな時間が一番のギフトかもしれない。
「後で食べてね」ではなくて、「今食べよう!」これが一番。
PS)父の入院によって、このバレンタインがいかに幸せだったか噛みしめている。
どうか父が元気で戻ってきますように!