美しい月に出逢う旅

~私という自然を生きる~

少しでも側に‥

つい先日の金曜日、弟と1時間ほど電話をした。

計画では仕事の後に実家へ帰郷して、母の転院について意識合わせをしたかったのだけれど、私の体調不良により予定変更となった。情けない。

 

弟の話からすると、母は急激に痩せてきており、面会が辛いとのことだった。

 

私は母に会えないため砂をかむような想いを抱えているが、別の角度からみれば現実を突きつけられないポジションにいる。どちらがどうと言える問題ではなく、弟と私は表裏一体なのだと思う。

 

転院について弟の考えを傾聴すると、現在は弟が選定した2つの転院先病院の空き待ちだと言う。母は11月の末に入院したから、おそらく2月末には現在の大病院を出ねばならない。普通は病院から病院へと移動するのだろうが、そのインターバルに1週間ほど実家で過ごすことはできないか、密かに考えていた私の案を話してみた。私が有給休暇を取り、24時間体制で全ての介護を受け持つつもりだった。

 

しかし‥

結果としてその案は通らなかった。

 

心情としては弟も賛同してくれたが、病院のように無菌に近い状態を維持することは困難であろう、というのが一番の理由だ。確かに、家族の誰かが無意識に風邪や何かの菌を運んだ場合、肺炎にでもなったら命取りだ。「家族水入らずで濃い1週間を過ごしたい」と願う気持ちは一瞬で泡と消えた。

 

母に会いたい。

 

会えないと解ってはいるが、次の面会日には弟に同行したい。

TV電話で話せれば嬉しいが、例えそれがムリでも出来るだけ近くにいたい。

生きているうちに、病院の同じ敷地内にいて母と同じ空気を吸っていたい。

 

今日は星を見上げて何度も母を呼んだ。

「お母さん」って本当に素敵な響きだ。

まだまだお母さんの名を私に呼ばせて欲しい。

‥お願いだから