美しい月に出逢う旅

~私という自然を生きる~

葡萄畑で会いましょう ~ Harvest Festival 40th ~

1週間前の今日「第40回収穫祭」に参加した。

こころみ学園のワイン醸造場「ココ・ファーム・ワイナリー」の収穫祭。

 

コロナ前の2018年に、初めてこのFestivalに参加したが感動した。

「晩秋の葡萄畑で、音楽を聴きながらワインを楽しむ、ただそれだけの収穫祭」と銘打っていることも私の琴線に触れる。知識を披露するような場ではなく、スタッフ&ボランティアの方々や自然を敬いながら、謙虚に美味しく味わう場所である。ココ・ファームは、そんなとても大切なことを静かに私達に教えてくれる。

その原点が好き!

 

わくわくするゲート入り口。

前回私達が訪れてからコロナ禍に入り、Festivalは開催されなくなった。昨年度から再開されたようだが知らなかった。今年はいち早くキャッチできて良かった。

 

この「生ワイン」が私のお目当て!

ココ・ファームのできたてワインは酵母が生きている微発砲で、とてもフレッシュでフルーティ。収穫祭当日の「たった2日間」だけ味わえる貴重なワイン。ドイツのフェダーやオーストリアホイリゲのように、刻々と味や香りが変化する。

私はオーストリア贔屓でホイリゲも訪問したことがあるが、日本でこれが味わえるなんて幸せ過ぎる。ワインが好きになったきっかけも、このホイリゲだったので、なおのこと感慨深い想いがする。

 

 

この青空にも乾杯!5年ぶりに参加できて最高!

このようなコスプレも。スタッフやボランティアのみなさん。

 

こちらのワインも良かった(ルビーの泡)。

スパークリングで美味しい赤ワインはなかなか希少だと思う。

私は日本の赤ワインはあまり好きになれないが、ココ・ファームだけは別!

 

確か、2000年の沖縄サミットで公式晩餐会の乾杯ワインにスパークリングワインの「のぼ」が選ばれた。その信念と実力の高さが世界中に知れ渡った瞬間である。コロナ禍で海外に行けなくなり、日本中を旅行して地元のワインも頂いているが、私が赤ワインで及第点を出せるのはここだけだ。

 

さて。

あらためて、1950年代にこの山を開墾したそのフロンティアに触れておきたい。

計算や読み書きが苦手な少年たちとその教師によって開墾された。1969年には、この山の麓に知的な障害を持つ人達のための「こころみ学園」が開設。1980年に果実酒製造免許を得るために今のココ・ファーム・ワイナリーができ、1984年に麓の小さな小屋で、ココワインは産声を上げた。

平均斜度38度!

私はこの場所がとても気に入っているため、Festival以外でも何度も訪れている。頂上まで散策をしたこともあるが、かなりの急斜面。ここで、除草剤を一切使わず、一房一房に傘や袋をかけて丹精込めて育てていることに、心から敬意を表したい気持ち。

 

この葡萄畑はなんとジュラ紀に海溝の底にたまった岩石が地殻変動により押し上げられて形成したもの。葡萄樹はこのジュラ紀の岩の間に細かく根を張り実りの時を迎えるのだ。そして野生酵母を中心に何も加えずに醸酵を行っている。自然の営みに静かにお手伝いしているという謙虚な姿勢で、ココ・ファームのワインは熟成される。

 

バリエーションも約20種類あると聞く。色々試してみたい。

 

葡萄がなりたいワインになれますように