美しい月に出逢う旅

~私という自然を生きる~

認知バイアス

昨日、仕事上の助言を受けた。

私の担当業務の一部で、多面的な視点が入ると効果がでる部類のものだ。時間にして10分程度。相手にもよるが、今回は盛り上がる事なく現状分析にとどまった。

 

助言者の報告内容が緻密だったにも関わらず、だ。たまたま相性がよくない助言者だったから?とも思ったが、何か法則性が見いだせないかと気ままに考えてみた。

 

盛り上がる助言者と盛り上がらない助言者。

要因を相手に求めるのではなく、私がコントロールできる部分もあるのではないか?と考えていたら、ふと閃いた。私にバイアスがかかっているのだ。

 

私は人から報告や助言を受ける際、「受け止めの場」に留めてしまう傾向がある。なぜか?それは、その後に「自分自身で対策を検討」し、解決に導こうとするからだ。しかし、次の展開に活かすのであれば、その瞬間を「対策の共同作業」にする方が有意義。その場で相手の考え方を拝借したり取り込んだりすれば、後は「整理」するだけである。当然、盛り上がることが予想される。

 

考えてみれば、要領の良い人は既にしているし、私も相手によってはそうなることも多い。この「相手によっては」がクセもので、それは相手がコントロールしてくれているからである。この舵取りを自分で意識してみようと思う。

 

ここでの「私のバイアス」とは、「自分自身で対策を検討する」と丸抱えする傾向を指す。助言者や仲間を頼るのは最後の最後で、途中経過は自力で貫徹することが基本になっている。悪いことではないが、効率はよくない。コミュニケーション不足でもある。そのバイアスに気づけて良かったと思う。

 

認知バイアスには色々あって、面白いのでここに幾つか上げてみよう。

・ダイニング=クルーガー効果

(能力の低い人は自分を過大評価する・能力の高い人は自分を過小評価する)

・自己奉仕バイアス(自分は悪くない=外部に原因があると考える)

・根本的な帰属の誤り(全て性格に由来すると疑う)

・確証バイアス(科学的根拠なく重要視する:雨女雨男など)

・後知恵バイアス(後だしジャンケン=結果が出たのち自分の考えを主張)

・信念バイアス(結果によってプロセスや人格までを評価する)

・ハロー効果(第一印象や日常の姿で評価する=正確性が劣る)

・外部誘因バイアス(他人の動機を金銭や名誉のためと思いこむ)

・内部モチベーション(単に好きだから=最強動機)

・情報バイアス(無駄に選択肢を収集する=意思決定の不安さ)

・可用性ヒューリスティック(意思決定を怠ける=直観に頼ろうとする)

正常性バイアス(目の前の危機でも「普通は」を優先する)

・バイアス死角(盲点=自分のバイアスに気づけない)

 

これらは「脳のクセ」なので、誰にでもあることだ。

何か違和感を感じた時は、自分のバイアスを正せるチャンスである。