世の中に無常なことは数あれど、お若い方の悲報は耐え難いものがある。
主人のかつての部下が急逝した。30代前半の方だ。
涙が止めどなく溢れ、どうにもやりきれない気持ちになる。
彼女の思い出はたくさんある。
約5年ほど前、会社主催のレクリエーションで主人と一緒にウォーキング仲間として頑張っていらした。大企業のため多くの「課」がチームとなって歩数を競い合い、アプリで戦略を立てて優勝を目指して張り切っていた。主人は仲間と頑張ることが好きなため、恐ろしいことに1日40,000歩も歩いてチームに貢献した。もちろん1日の業務以外に歩いていたため、朝は5時から歩き、日中は業務をこなしたのち、退社後23:00位まで歩いていた。一ヶ月で体重が3キロ位落ちていたと記憶している。
そんな中、当時25歳位のその女性はとても主人を慕い、お互いに励まし合って一緒に歩くこともあった。私も主人から報告を受けており、歳の離れた部下に慕われる主人を誇りに思っていた。主人は性別を超えて人気があるのだ。課全体で頑張ったかいもあり、小さなエリア部門で優勝を獲得。その賞金でチーム特製のウォターボトルを作成し、記念品として今も大切に保管してある。
また、彼女が海外旅行に出た際には、我が家へのお土産として紅茶をくださった。
主人が退職した際にもわざわざメガネケースを頂いたが、それが彼女の形見になってしまった。先ほど主人がその品を大切そうに見せてくれた。哀しすぎる。
実は、彼女はご主人と2歳の子どもを残して逝ったのだ。妊娠時に子宮に腫瘍が見つかったらしいが、おそらく子供の命を優先したに違いない。
こんな事があるなんて‥
後から後から涙が溢れ出る。
家族葬とは聞いているが、主人はお通夜に出向くことしたと言う。主人にはぜひ来て欲しいに違いない。
どうぞ安らかに‥