美しい月に出逢う旅

~私という自然を生きる~

夜空のかくれんぼ

先日、外食をするため比較的遅い時間に外出をした。

 

私が住む街は、都会でもあり田舎でもある。その程よさがとても気に入っている。

私達が外食に行くまでの道のりは、揺蕩う川沿いで心が安らぐ。ほの暗い中で、川面の静かな波が光っている。それを横目に見ながら2人で外食先へ向かう。

 

ふと、空を仰ぐとまばゆい三日月が光っていた。

 

その三日月のごく近くに、金星と思われる光り輝く星も瞬いていた。

まるで恋人のような佇まいに心打たれ、思わず主人にも告げてみたがクールな反応だった。まぁ、こんなものでしょう。目的(今回は予約時間に間に合うよう会食場所へ伺う事)を持つ主人は、あまりよそ見などしないのだ。

 

三日月と金星のランデブーがとても素敵なので、ちらちら観察しながら歩いていると、雲がうっすらかかっているために、時折どちらかが見えなくなる。そのすっとした消え方や現れ方が、なんとも言えないリズム感を醸し出していた。

 

まさに、かくれんぼ。

 

一緒に輝いている瞬間はとても少なく、どちらかが見えなくなることが多い。

いつまでもいつまでも、その姿を追いかけて、三日月と金星を捕まえたい気持ちになる。写真撮影を試みたが、上手くいかなかった。とても残念。

 

三日月と金星と優しい雲と。

その三者が織りなす、素敵な夜空だった。