美しい月に出逢う旅

~私という自然を生きる~

黒の持ち物

今回、改めて「黒の持ち物」について考えさせられた。

(運の良いことに)不祝儀に立ち会う機会が本当に少なく、常識とされている事柄にも疎い私。私の持ち物や知識では太刀打ちできないことが多くなってきたのを実感する。

 

まず、喪服。

私の喪服は母の実妹の形見分けでいただいたもの。もう30年近くになるが、ずっと大切にしてきたから今でも現役なのだ。しかしジョーゼット素材で薄手だし、今回は喪主側として振舞う必要があるから、法事の直前に新調することにした。襟にフリルをあしらった落ち着いたジバンシーと可愛らしいピエールカルダンで悩んだが、主人の薦めもあり後者にした。私らしい雰囲気があり今はとても気に入っている。

 

また、お念珠とカバー。

今回、デパートにて初購入した。アテンド上手な素敵な店員さんが、事細かに説明してくださった。お陰で少し珍しいタイプ(今は生産量が少ないとのこと)のお念珠とその絹房と同色のカバーを購入することができた。後ほど調べたら素材は珊瑚が良いようなので、ゆくゆくはもう一つ手に入れることになるかもしれないと思う。

クリスタルのクリアと擦り加工が交互に配置されている。カバーも色々あったけれど、まるで誂えたように色使いが一致している地模様のカバーにした。

 

靴とバッグ。

靴はアンリーフの黒を新調した。本来は布製が良いとされているが、実用向きではないことと雨の場合の対処に困ったため、飾り気のないスムース革にした。バッグは30年以上前に購入したモアレ生地のクラッチ。確か披露宴にお呼ばれした際に手に入れたもの。必要に迫られ急いで探した割には、かなり気に入ったものが見つかり大切にしている。

かっちりしたタイプ。やや台形で厚みは最大幅6cm。銀座カネマツのもの。意外にも靴ブランドで良いバッグが見つかったりするのでお薦めです。

 

和装の喪服。

母が用意してくれた5つ紋の喪服。ついに出番がきてしまった。小物が見つからずレンタルも駆使した。もちろん事前に確認しておくべきだったのだが、母の入院中にはとてもそんな気になれなかった。

 

ざっくりと記述したが、これらは全て黒。

 

これ以外にも、コートや傘、手袋やストールなどもいる。季節によっても必要なものが変わるから、黒小物は本当に大切だと身に染みて感じた。これまではあり合わせでも済んでいたけれど、身内も高齢化が進んでいるから皆が健康でいるうちに準備しておくのが良いと思う。切ない話ではある‥

 

私は気に入ったものを大切に長く持ちたいから、探すのに時間を要する。デパートに出向いた際はいつも気に留めておかないといけない。

また、ほとんどの方がそうされているかもしれないが、黒系一式はひとまとめにして、特別保管しておこうと思う。