美しい月に出逢う旅

~私という自然を生きる~

七里ヶ浜で朝食を

「ひとり旅」の前日、私は少し不安になった。

無事に楽しい旅になるだろうか…と。しかし、気が変わったら(ひとりで寂しくなったら)途中で止めればいい!それができるのは、まさに「ひとり旅」だからこそ。誰にも迷惑をかけることはないのだからと、自分にそう言い聞かせて出発した。

 

翌日、家を出たのは6:00。

まず初めに驚いたことは、ニューデイズやコーヒーショップがやっていないこと。当たり前といえば当たり前なのだが、仕方なく自販機で珈琲のみ購入。新幹線の中でスケジュールを確認したら、なんとガイドブックのモデルプランに間違いを発見した!プランでは10:00にアンティークショップ訪問となっているが、別記載になっているお店の開店時間は11:00である。ほぼこの通りを計画していたため、急遽、自力でプラン修正に挑む(笑)

 

というわけで、まずは一番遠い場所を巡ってから、順々に帰ってくることにした。

なんとなく「海が見られたらいいな」という気分。鎌倉で即座に江ノ電に乗車することにした。私は江ノ電が好きなのでワクワクする。古い車体も好きなポイントで童心に帰れる。電車と家が30cm位しか離れていないように感じる街中を、くねくねと揺れながらゆっくりと走っていく。「頑張れ!」と応援したい気持ちになってくる。(ちなみに江ノ電は2022年9月1日に開業120周年を迎えた。とても感慨深い。思わず江ノ電の社紋メタルキーホルダーを購入してしまった)

 

江ノ電に乗った当初は「長谷駅」をメインに考えていたが、駅の薄いパンプレットを見ているうちに「極楽寺駅」が目に留まり、ここ!と思った。ところが、乗っているうちにどんどん海を見たい気持ちが高まっていき、最終的には「七里ヶ浜駅」に辿り着く。こんなに短時間に気持ちが揺れ動くのは珍しく、「気ままにひとり旅」というフレーズが頭に浮かぶ。気持ちって、本当に秒で変わるんだと自覚した。心って面白い。

 

複数人の旅行の場合、ルールありきで進捗しないとお互いに不都合が生じる。それが常にデフォルトになっているため「心が縛られていること」に鈍感になっていた。家にいる分にはあまり感じないが、いざ行動してみると、この「なるほど感」が凄い。これも気づきのひとつ。

 

そうしているうちに、七里ヶ浜に到着。

サーフボードを片手に多くの人が歩いている。それを横目に見ながら、海を目指して歩いていく。電車の乗り換え時に購入したサンドイッチをリュックから取り出して、ここで朝食を摂ることにした。

 

実はこの日。

素晴らしい快晴と青い海よりも目を引く存在があった。

それはマウント富士!大きな富士山が江の島の脇にそびえているのだ。私だけではない。観光客のほとんどが富士山の大きさに驚き感動している。なんという幸運!こんな素晴らしい風景の中で、これから始まる大冒険(少し大袈裟だが)の腹ごしらえができるのだ。

 

近くにいらっしゃる現地の方にお願いして写真を撮っていただいた。

これを主人と息子にラインで送信。二人ともどんなに驚くであろう!

その姿を想像しながら、私の鎌倉ひとり旅が始まったのだ。