美しい月に出逢う旅

~私という自然を生きる~

クライアントからの贈り物

そのクライアント(担当者)とは、半年弱のお付き合いになる。

真面目で一生懸命なのだけれど、多少空回りするタイプとお見受けした。どんな人にも長所と短所があるけれど、その短所がチャーミングの源ということもある。実は、私はその人の短所にオリジナルの魅力を発見することが得意である。

 

さて。

その担当者Kさんは、困った課題にぶつかると必ず連絡をしてくださる。自力解決できる問題でも、私の助言や指南が欲しいのだそうだ。彼女の上席ともお話をする機会があるけれど、私に絶大な信頼を寄せているとご報告があった。なんとも嬉しいことだ。その分、恐縮すぎて慎重になってしまうこともある(笑

 

そのKさんともそろそろお別れの時がくる。

とある案件で良い結果が導き出せたため、次回の相談が最後になる予定なのだ。Kさんと問題に着手した当時はなかなか軌道に乗らず、彼女の不器用さが空回りしていたのだけれど、その短所こそが魅力だと自覚した時から、彼女はどんどん成長していった。彼女の不器用さは誠実さの表れでもあったので、成長分析が功を奏して彼女は変わった。その結果、クライアントの目的達成に至ったのだった。結局は、課題を解決したのは彼女自身だ。

私の担当するクライアント先は、(おこがましい表現になってしまうが)このように自己成長して、課題を解決していく事が多い。

 

そんなKさんから、私はある「贈り物」をいただいた。

それは「笑顔」である。

 

Kさんの素敵なところは、どんな時でも笑顔なのだ。

どんなに上手くいかない時の相談でも、私に会う時は必ず笑顔から入ってくる。そして、私のどんな些細な質問にも真摯に応えてくださる。彼女の場合は、その素直さが成長の原点だったと思う。

 

翻って、私自身はどうだろうか?と考える。

仕事に追われていることが多い私は、職場の同僚にさえも笑顔が少ないのではないか。

過去を回想してみると、私は何かをお願いする時に”申し訳ない”という表情が多いと気がついた。「こんな依頼をして仕事を増やしてしまってスミマセン」という謙虚な気持ち。例えば、レストランでお水を頂くときに、”申し訳ないけれど”という表情になる。しかし、そんな時に”笑顔でお願いします”という爽やかさを目指したい。

 

「笑顔がポジティブでいい」と思う人はそういうグループで縁ができるし、「スミマセンという謙虚さがいい」と思う人は別のグループで縁ができる。私はこれまで後者のグループだったのだけれど、最近は「重いかもしれない」と思うようになってきた。軽やかに爽やかに生きていきたい。

 

今回、Kさんの笑顔に触れて様々なことを学ぶことができた。

私にとって、Kさんと共に過ごした時間はかけがえのないものだったと思う。

 

これからは、どんな人に会う時も(例えばコンビニの扉で会う見知らぬ人にさえも)、私自身は笑顔でいよう、そんな気持ちになった。もちろん相手には強要しないし、無表情でも傷つかない覚悟で笑顔でいる。

これがひとつの「私の軸」になるといい。

 

これまで多くのクライアントからは、お菓子などの贈り物をいただいたけれど、Kさんがくださった「たくさんの笑顔」は本当に素敵な贈り物だった。

Kさん、一緒にお仕事ができて良かったです。

ありがとうございます。