美しい月に出逢う旅

~私という自然を生きる~

魔女の瞳

(続きです)

 

実はここからが「一切経山」の醍醐味なのだ。

私はあまりにも疲れ果てており、その事をすっかり失念していた!

 

こちらが魔女の瞳。

 

山頂から歩く事、体感30~50mほど。

細かな岩砂土を歩いて行くと、急にカクンと下り坂になり、突然「魔女の瞳」が出現するのだ。山頂から見下ろす形になる。太陽光の色合いで色が変化し、その時々で違う美しさになると言われている。

ハートの形もとても可愛らしい。浅い部分はエメラルドグリーンが気品漂う。

当初、五色沼なのかと思っていたのだけれど、どうやら違う沼のよう。

 

特筆すべきは、手前の岩砂土が崖のように急に折れているにも関わらず、ガードはおろか綱一本引かれていないところ。全くの手つかず!大自然のままになっているのだ。写真をよりよく撮影しようと、魔女の瞳に向かってどんどん下山することも可能のようだけれど、とても怖い。斜面が急すぎる。。。

 

こんな岩砂土がガクンと下る。

 

急斜面がなかなか伝わらずに残念。

 

この「魔女の瞳」が登山客の本当の目的地。

先程の山頂が全く相手にされていない理由だ。

(山頂にはジャック・スパロウが立てたかのような記念碑(?)や、スター・ウォーズのような宇宙感漂う雰囲気があるのに‥。)※個人の感想です‥(笑

 

いつまでも去りがたい気持ちになる、この「魔女の瞳」。

あんなに大変だったのに、また来ようねと自然に口から零れてくる。

 

そして、下山。

上りは2時間かかったけれど、帰りはサクサクと1時間20分程度。主人が驚くほど、私の下り足は早かった。帰り道に見える風景も、もちろん素晴らしい。特筆すべきは、「吾妻小富士」の雄姿で、どんどん迫りくるこの山を目指して進む嬉しさ。帰りも登山をしているかのように感じる。

 

迫り来る吾妻小富士。

そして、ビジターセンターや休憩所の終了間際ギリギリに、待望のラーメンにありつくことができた。味はともかく、ご褒美ラーメンだと思う。

 

注文締切時間の10分前のアナウンスがあり、とても親切。

このアナウンスのおかげで私達はギリギリ間に合った。

 

こうしてみると、「一切経山」は、ご褒美の多い山だと思う。

・少量の噴火を上げる活火山

・「空海和尚」が一切経(経典)を山中に埋めたという逸話

・レベルに合わせた4コース

・山頂は荒野のような(映画のセット?)風景

・対照的に生命感溢れる緑豊かな「魔女の瞳」

・人の手による柵などが一切ない自然のままの風景

・りんどう等の花々が美しい(時期によりますが)

・帰途でさえも吾妻小富士の雄姿が堪能できる

 

温泉なども豊富な福島旅。

自然ってやっぱり素晴らしいと心から思う。北海道も大好きだけれど、日本各地にこうした場所があるのが誇らしい。ますます、日本が好きになる‥